奥深き「野菜の花」の世界
前回の記事(梅仕事2020)を投稿してから、もうすぐ1か月。
その後、梅酒も梅シロップも順調に育って(?)います。
落として傷つけてしまった梅も追熟させ、少量ではありますが無事ジャムにすることができました。いつも作っていた梅ジャムは青梅でつくる黄緑色のジャムだったので、この鮮やかな橙色は、なんだか新鮮!
完熟梅のジャムも良いですね。
来年から青梅 or 完熟梅、どちらのジャムをつくろうか悩んでしまいそうです。
長梅雨、大雨、草ぼうぼう
そんなこんなで梅の加工は順調に進んでいるのですが…。
その反対に、まったく順調ではないのが、畑仕事。
私が暮らす伊那谷北部も、毎日毎日、本当にま~~~いにち雨が降り続いているため、ほとんど畑に出られず。どうしたものかと手をこまねいているうちに、あっという間に辺り一面雑草だらけになってしまいました…。
こうなってしまうと途端に畑仕事へのモチベーションが下がりがちになってしまうのですが、畝に目をやれば、野菜たちは長雨にも雑草にも負けず健気に花を咲かせてくれていて、『この頑張りに報いなければ!』という気持ちになります。
普段は実や根など可食部ばかりに目が行きがちですが、じつはそれぞれ個性があってなかなか興味深い、野菜の ”花”。
今回は、我が家の畑で咲いた野菜の花たちをご紹介します。
色も形も個性的!「ナス科」
今の時期、最も目にする機会が多いのが、このナス科の野菜の花たち。
ジャガイモ、今年は6種類ほど植えてみたのですが、それぞれ花の色や形状が異なっていて面白かったです。個人的に「シンシア」という種類の白い花が、楚々とした雰囲気で好みでした。
そのジャガイモの花はずいぶん前に終わってしまいましたが、ナスやトマト、それからピーマンなどの花は今が盛りです。
ちなみにナスの花。
花を見ることで、生育状態を確認することができます。
めしべがおしべより長いのは〇。逆に、短いのは×。肥料不足または水不足(もしくは両方)の時に、めしべが短くなりやすいのだとか。
めしべが短いとうまく受粉ができずに実が出来にくく、仮に実が出来ても「石ナス」と呼ばれる硬くて小さい実になってしまうそうです。
うーん、身に覚えがある…。
とにかく黄色い!「ウリ科」
見事にすべて黄色!
一説には、黄色は虫を寄せやすい(=受粉してもらいやすい)からだとか。
確かに、ズッキーニやカボチャの人工授粉をしようと花の中を覗いて見ると、いつもアリやハチ、コガネムシなんかで賑わっていますね…(怖い…)。
ただウリ科の花がすべて黄色なのかといえば、そうでもなく。中には白や黄緑の花を咲かせる種類もあるそうです。
形が面白い!「マメ科」
小さくて可憐な、マメ科の花たち。
同じマメ科のスイートピーによく似ています。蝶々のようで、とっても可愛い!
ラッカセイは「蝶々」というより、「大垂髪(おすべらかし。平安時代の高貴な女性の髪形)」のようですね。
エンドウは支柱に張った網に絡みつくようにどんどん蔓と葉が伸び、花の時期には、それはそれは見事な花の壁になるのだそう。我が家のスナップエンドウは、そうなる前に黄変して枯れてしまい、見ることができませんでした(泣)
これ、な~んだ?「野菜の花」クイズ!
さて、突然ですがここでクイズです。
これは何の野菜の花でしょう?
小さな黄色の花が集まっているもの、同じく黄色で細い釣り鐘状のもの、プチプチの塊のようなもの、触ると痛そうなトゲトゲしたもの…
それぞれに個性的な花です。
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
いかがでしょうか?
それでは正解です。
正解は、
「キャベツ」 (左上) 、
「アスパラガス」 (右上) 、
「ホウレンソウ」 (左下) 、
「ゴボウ」 (右下)
でした!
すべて正解された方、おめでとうございます。さすがです!
ホウレンソウやキャベツの花は、種を採る目的が無ければ、あまり目にすることは無さそうですね。適切な収穫時期を逃したり、すぐに畝を片づけられなくて放置してしまったり…という初心者だからこそ、見られた花かもしれません。手入れが行き届いていなくてお恥ずかしい限りではありますが、ある意味、貴重かも?!
余談ですが、ホウレンソウの花は「食べられなくはないけれど、美味しいかと訊かれたら…うーん」という感じでした。調理方法と味付け次第では、いけそうな気もするのですが…。※yoshinaga個人の感想です。
なお「放置してしまうという初心者だからこそ…」と書きましたが、ゴボウだけは放置しない方が良いかもしれません(とんでもないことになりました…)。
「花を愛でる」という楽しみ
パラボラアンテナのようなナスの花、鈴のように可愛らしいピーマンの花、シフォン生地のドレスのようなカボチャの花…。
同じように見えても、それぞれに特徴があります。
自分で畑を始めて、じっくりと観察する前までは、野菜の花がこんなに個性豊かだとは知りませんでした。
「花を愛でる」というのもまた、野菜作りにおける楽しみのひとつかもしれません。
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