悩ましくも楽しい、「畑の栽培計画」。
『ティーコージーを編みたい』という記事を書いてから、約一か月。
その後も時間を見つけては、少しずつ編み物の練習を続けています。
最近では、簡単なモチーフを編んだり繋げたりできるようになりました。
できることが増えてくると、楽しさも増しますね。
モチーフ繋ぎができるようになれば、こたつカバーのような大きなものも作れそう。
作ってみたいものはどんどん増えていきますが、今季の編み物練習はこれで一旦お休み。
なにせこれから、いよいよ忙しい季節がはじまります。
3月は、畑仕事はじめ。
3月5日頃(旧暦の2月1日頃)、二十四節気の「啓蟄」は“土の中で巣ごもりしていた虫たちが外へ出てくる頃”ということだそうですが、虫と時を同じくして私も外に出始めます。
目的は、畑の準備。
畑を耕して、堆肥やら石灰やらを撒いて、畝を立てて。
3月下旬から4月上旬あたりに植え付けを始める予定なので、まずはその為の準備をしています。
堆肥の量は?
畝の高さと幅は??
耕す深さはこれでいいの???
まだまだわからないことだらけの、畑仕事2年生。
ものすごく不安そうな表情と慣れない手つきで畑仕事をしている人がいたら、それは私かもしれません。
昨年の失敗と”ナス科の呪い”。
はじめて畑でイチから野菜作りをやってみた昨年。
数々の失敗をしましたが、中でも手痛い失敗が「畑の大部分にナス科の野菜を植えてしまったこと」。
野菜栽培で気を付けなければならないことの一つに、「連作障害」というものがあります。これは、同じ場所に同じ科の野菜を続けて栽培すること(連作)で発生する生育不良や収量減といった障害のこと。野菜の種類によって障害の出やすさは異なります。
私はナスとトマトが大好きなのですが、これは「ナス科」に属する野菜。他にも食卓の彩りに使いやすいピーマンやパプリカもナス科です。これらの野菜を『たっぷり食べたい!』という食欲の赴くままに、畑の大部分に植えました。
ところがこのナス科の野菜、なんと連作障害がとても出やすいのだそうです。
通常、同じ場所で栽培するのは4~6年は避けた方が良いらしく。
今年はどこにどう植えても、連作になることが確実です。
あぁ…大好きなナスとトマトがまともに育たなかったら、悲しいなぁ。
「土壌殺菌」や「接木苗を使う」という方法で障害を回避することも出来るそうですが、いずれにしても前者は知識と技術と適切な道具、後者はより多くのお金が必要(接木苗は実生苗よりお高い!)です。
これは、無知と無計画(と、食欲)が招いてしまった事態。
この反省を活かして、今年はきちんと野菜の栽培計画を立てることにしました。
はじめての栽培計画に四苦八苦。
畑の「どこに、いつ、どんな野菜を、どのくらい植えるのか」という計画を立てるのが栽培計画。
本やインターネットで調べながら、私なりの栽培計画を立ててみることにしました。
まずは畑を計測して面積を算出。ざっくりと。
次は区画どり。どこにどのサイズの畝をつくるか決める。ざっくりと。
最後にどの畝にどの科の野菜を植えるか決め、ローテーションを組む。ここはしっかりと。
このローテーションを考えるのが、想像以上に大変でした。
連作障害がでないよう野菜の種類に気を付けつつ、それぞれの野菜の栽培期間、根菜・果菜・葉茎菜のバランス、野菜同士の相性、植える株の数と畝の使用範囲、そして「好物は多く作りたい」という抑えきれない食欲。
考慮するポイントが多く、もう頭はパンク寸前!
『これは到底頭の中だけで考えがまとまるものではない』と早々に見切りをつけ、それからは付箋と裏紙を使ってパズルのようにして組み合わせを考えました。
途中、うっかり”中間地”の栽培カレンダーを参照して計画を立ててしまっていたことが発覚(伊那谷は”寒冷地”に属するエリアが多い)。完成直前まで練った計画がすべてやり直しになるという悪夢のようなアクシデントも発生しましたが、なんとか栽培計画は完成しました。
“未来を描く時間”は楽しい。
今回組んだ栽培計画のローテーションは、前作と後作で栽培期間が重ならないようにしています。1つずつ畝をずらしていけば、この先5年、10年とずっと一定のサイクルを繰り返して栽培を続けられるように。
計画を立てているうちに、こういう“未来を描く時間”は楽しいなぁと、しみじみ感じるようになりました。
「こんな風にしたい・できたらいいな」を、考える時間。
そこには、いまの自分の理想や好きなもの、ワクワクすることが詰まっています。
とりあえず私がいま今年の畑に描く理想の未来は、「ナスとトマトが無事に収穫できること」。
さて、どうなることやら。
まずはジャガイモから植え付けスタートです。
(ジャガイモもナス科だ…!!)